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1999年06月21日(Mon) 曇り のち 晴れ

[ツーレポ] 北海道ツーリング 7日目 これが霧多布!

 午前5時起床。先日の残り物だったサラスパに、塩とマヨネーズをあえて食べる。なんでマヨネーズがあるんだと思われるかもしれないけど、実はこれ、東京であらかじめ買っておいたものなのだ。いや、もしかしたら非常食代わりになるかなぁと思って。(^^; *1

 テントを片づけて午前7時過ぎ(やっぱり2時間かかるんだよなぁ)スタート。道道123号線を霧多布岬方面へ向かって走り出す。さぁ、今日で丸一週間だ。もう一週間か…という感じだ。これほどの長い旅行は初めてだし、たぶん先、もう無いだろう。今、人生最初で最後の旅をしているのだと思うと身震いしてしまう。とにかく、体(特に下半身)と交通のトラブルさえなければ十分にやっていけることがわかった。気負わず、のんびりが大切だ。

 ここは完全な山道のため、上ったり下ったりしつつ、少しずつ標高を上げてゆく。実はのっけから9km近い上りがあって、もうそこでヘロヘロだったのだけど、標高が上がるにつれて次第に静かになっていくのを楽しんだりもしていた。本当に静かだ。この道がなければ、もうここは深い山の中なのだろう。なんかが出てきてもおかしくない。

 ……なんか? そういえば、熊でも出てきそうな雰囲気だ。い、嫌だなぁ。熊よけの鈴でも買っておけばよかったかな。と、思ったところへ実にタイミングよく「熊出没注意」の看板が。

「注意したって出てきたらお終いじゃないかっ!(^^;」

 ここから先しばらくは、本当に緊張しながら走った。でも、その緊張をほぐすかのように、目の前の道を数頭の鹿が通り過ぎた。おお、すごい、さすがは人気のない山の道だけあるなぁ。と思ったのもつかの間、そのまま100mも行かないうちに工事現場に遭遇。おい、どこが人気がないんじゃい。まったく。

 琵琶瀬の展望台。おお〜、結構きれいだぁ。ここでしばし休憩。潮騒と風の音だけにつつまれる。ひゃ〜、いい感じ。…と、浸っていると観光バスが入ってきた。中からおじさんおばさんの団体。いきなりやかましくなる。ああもう。というワケで再スタート。

琵琶瀬展望台。
琵琶瀬展望台。

 道道123号を外れ、霧多布方面へ。岬だからまたきっと上るんだろうなと思いつつ通りを進むと、後3kmで岬に出るとある。さぁ、いよいよ上りだ。

 いきなりすごい。ギア34Tで全然上れない。しょうがないから1km近くの距離を押す。でも上りはこれでお終い。残り2kmは緩やかで、後半はほとんど平坦だった。よーし、展望台到着〜!

 たぶん、この道中で見た景色の中ではトップクラスだろう。もう、言葉にならない。何をここに書いても足りない気がする。そんな絶景だった。吸い込まれそうなくらいに切り立った崖、どこまでも蒼い海。ああもうたまらん。

霧多布岬。 霧多布岬。
霧多布岬。

 しばらく楽しんだあと、霧多布を後にする。ここから根室本線の浜中駅まではそんなにかからないはずだ。というワケで、ムツゴロウさんの動物王国の前を通ることにする。さすがに中には入れないだろうから、前だけでもいいや。

ムツゴロウ王国入り口。
ムツゴロウ王国入り口。

 王国まで2kmにさしかかったところでまた激しい上り。いや、まぁ空荷ならそんなにきつくはないだろうという感じ。でももう連日こうなのでさすがに堪える。頑張ってのぼった先は、寂しい看板があるだけだった。(笑) その看板から先は砂利道。道も恐ろしく下っていて、こんな自転車で下れるはずないし、また、上ってもこれない。ということで入り口だけで終わり。まぁこれでもいいや。

 浜中駅到着。実は到着数分前に電車(正確にはディーゼルを動力とした「気動車」というのだそうです)が出てしまっていたのだ。次のは……え? さ、3時間後? しかも、目的の西和田には止まらないという。さすがはローカルだ。まぁしかし、これでどうこうしていてはいけない。のんびりした旅なんだからいいでしょう。とりあえずその手前の昆布盛という駅では止まると言うので、そこまでの切符を買い。荷物と自転車をパッキング。

 案の定、駅員さん(実は話しによると駅員ではなく、委託で居るらしい)ものんびりしたもので、切符を手渡されるのに数分。しかも行き先は手書き。あああローカルだ。いいね、こういうの結構好きだなぁ。

 さて、東京育ちの私としてはもう発狂しそうなくらいの待ち時間を経て、ようやく気動車到着。昆布盛までは約45分。微妙な時間だ。寝るには短いし。起きているには辛い。でも頑張って起き続けていた。なにせ、自転車が他の人の邪魔で、結構気を使っていたからなのだ。

 で、昆布盛から今日のキャンプ場「根室キャンプ場」までをまたもやひぃひぃ走ってなんとか到着。今日の疲労感は半端じゃない。ほとんど山道だったもんなぁ。

 しかし、ここのキャンプ場からの眺めはめちゃめちゃいいぞ! なにせ、目の前は180度の海が広がり、そのど真ん中に夕日が沈んでいくのだ。こりゃもうたまらん。ここは穴場ですよ、みなさん。テント持ち込めばタダだし!(^^;

 今日ここで、同じ自転車ツアラーの人と出会う。私より若そう。歳を聞いたらなんと24歳。私が今年32歳だと言ったらたいそう驚いていた。相変わらず若く見られる自分。彼は道内からで、4〜5日の日程で知床、納沙布などをまわっているらしい。一緒に夕食を食いつつ、しばしの会話を楽しんだ。彼も明日は納沙布へ行くということらしいが、まぁ一緒には走れまい。若さには勝てん。(苦笑) もう一人、徒歩で来ている人が居て、この人は大阪から。徒歩で来てはいるものの、あんまり歩くのは好きじゃないとかで、電車、バスをフル活用して移動しているとか。この人も昔は自転車に乗っていたとかで、古いランドナー用語が飛び交っていた。

 ここは日が暮れてくるとブヨが出てくるため、早々にテントに退避。でもテントの中にちょっと飛んでるなぁ。しばし格闘。小さいので捕まえるのが大変だけど、狭いテントなのでほぼ退治。とりあえずこっちには虫除けスプレーがあるので、それを顔に塗る。ひー、日焼けにしみるー。

 珍しく9時まで起きていた。明日は根室半島一周だ。

走行距離 72.3km(プラス、浜中〜昆布盛間47km電車使用)
実走行時間 4h37m
平均速度 15.6km/h
最高速度 56.5km/h
積算距離 542.2km

*1 これは当時、この旅の出発前に見ていたニュースで、山で遭難したけれど、直前にお土産にと買っていたマヨネーズ(記憶ではわさびマヨだった)を少しずつ食すことで生きながらえた…というのを見ていたため、「何かあったらマヨネーズ」と思っちゃったらしい。(笑)


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