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1998年05月01日(Fri) edit

[ツーレポ] 千葉県一周ツーリング with SPECIALIZED STUMPJUMPER FS

3日目 曇りのち晴れ 上りも下りももーいやっ!

 朝6時過ぎに国民宿舎を後にする。道に出てすぐ、ロードの集団に出会った。3台だけだが、なんとバイクに引いてもらっている。すごいなぁ。この辺は車も少ないし、トレーニングにはいいところだろう。あっという間に見えなくなる彼らのスピードをうらやましく思いながら、膝の痛みが「酷くなりませんように」と祈りつつ走り出す。

 走り出すとすぐに「館山白浜自転車道」という標識が目に入った。「面白そう!」とすぐに道をそれる。海のすぐ前を走っている自転車道だ。空は曇っていたが、時折雲の切れ間から太陽の光が海へ射し込む。神々しいばかりの光景だ。

館山の朝。実際はもっとキレイでした。

 写真にするとわかりにくいですねぇ。もっと綺麗なんですよ。ええ。

 しばらくすると若者2人連れの自転車ツーリストに追いつかれた。自転車ツーリストは、車からの視認性をよくするために旗を付けて走ることがある。しかし彼らはなんと小さな鯉のぼりをつけて走っていた。そういえばもうすぐこどもの日だな…。なんて思う。軽く挨拶を交わした後、彼らはコンビニに入っていった。こちらは先を急いで走り続ける。

 和田町、鴨川、天津小湊町を通過。この辺りは一日目の富津〜富浦の道と同じく細かなアップダウンが続く道で、足に堪える。上りに入るとギアをどんどんと軽くしていき、踏み切れなくなるか、時速が5km/hを切ると降りて押す。下りに入ると惰性だけで走る。下りがあれば上りがある。いつしか、楽なはずの下りが怖くなってきた。もういや! 平らな道がいいよぉ! と泣き言が入る。

左手の岬の向こうから自転車でやってきたわけである。

 左手の岬の向こうから自転車でやってきたわけである。ここはもう平地が多い。 海の色はエメラルドグリーンという感じで、とても綺麗だった。

 もうすぐ勝浦というところで食事のためにデニーズに入る。久しぶりのまともな食事だ。風はやや強いが、天気は最高によい。約1時間後に再スタート。勝浦から御宿を超える。ここから道がやや内陸に入るため、風がぴたりと止まる。おかげでペダルが軽くなる。ここぞとばかりに速度を上げる。

まるで要塞のような国民宿舎

 岬町、一宮町からいよいよ九十九里道路に入る。有料道路は自転車は入れないので、またもや単調な一般道を走る。とりあえず今日の目標は九十九里の国民宿舎だ。相変わらず予約をしていないので、泊まれるかどうかわからないが、この辺は海水浴客も多いし、そこがダメでも何か他にあるだろう。

 九十九里町到着。例の国民宿舎を探す。位置的にはこの辺なんだが…と走り進むと、目の前にとてつもなく豪勢な作りの建物が目に入った。

「こ、これが国民宿舎?」

 どうみても高級ホテルだ。いきなり度肝を抜かれてしまい、緊張しながらロビーへ向かう。が、残念ながら空きはない。まぁいい、この辺も予定通りだ。すぐに次の旅館、民宿、ホテルを探して走り出すが、どうも自分の目にかなうところがない。そんな贅沢を言っているような状況ではないのだが、こういうことには妥協しないたちなのが悔やまれる。

 次、次、次、とパスしている内に再び住宅街へ入ってしまった。まずい、これじゃまたしばらく宿泊施設がないぞ。予想は見事に的中し、行けども行けども民家ばかり。あああ、贅沢を言うんじゃなかった…。と後悔しても始まらない。進むしかないのだ。

 しばらく行くと「蓮沼海浜公園」という標識が目に入った。海浜公園か…。もしかしたら宿泊施設かキャンプ場があるかもしれない…。と、初めてそこでガイドブックを持ってきているのを思い出した。すぐに取り出して確かめる。やった、ホテルがあるぞ! もうここでダメなら野宿しよう。そう思って電話確認をしてみる。空きはあるらしい。すぐに押さえてもらい、そこまでの3kmはラストスパートで25km/h以上の速度で走れてしまった。追い風だったのだろうけど、不思議と膝も痛まなかった。

ホテル蓮沼ガーデンハウス

おすすめの宿「ホテル蓮沼ガーデンハウス」

 到着するとすぐにチェックイン。鍵を受け取り部屋へ飛び込む。荷物を置き、がっくりと膝を落とし、大の字に寝そべる。あーっ! 疲れたぞ! すぐに風呂に入り、食事の時間までTVをみる。なんだかTVも久しぶりだな。明日の天気を確認する。とりあえず雨は降らないようだ。ラッキー。

 食事。一泊8,000円の部屋だからそれなりの内容だ。まぁ仕方があるまい。食後はひたすらTVをみていた。久しぶりに10時まで起きていた。

 このホテルは海浜公園の中にあり、昼は各種のスポーツ施設なども利用でき、非常によい環境が整っている。また、ホテルの従業員の接客態度も非常に好感が持て、是非ともまた利用してみたい! という気持ちにさせられた。実にお薦めの一件だ。

TEL 0475-86-2511 ホテル蓮沼ガーデンハウス

走行 103.6km
平均 不明(13km/hくらいかな?)


1998年05月02日(Sat) edit

[ツーレポ] 千葉県一周ツーリング with SPECIALIZED STUMPJUMPER FS

4日目 曇り時々雨 突然の集中豪雨

 9時過ぎにチェックアウト。いや〜、いいホテルだったなぁ。と余韻を楽しみつつ荷物をパッキング。雨は降らないということだったから、まだ雨具はいいだろう…とバッグの奥へしまったままスタート。 走り出して15分くらい、突然パラッと雨粒が降ってきた。ん? くるかな? でも今日は降らないって言ってたから大丈夫だろう…と気にせずにいると次の瞬間「ドーッ!」と、まさにバケツをひっくり返したような大雨。うひゃあ! マジか〜! と雨宿りをしようにもこの辺は開けた平地なので、どうにもならない。な、なにかないか、なにか。とずぶぬれになりながらようやくコンビニを見つけ、すぐにそこのひさしへ身を隠す。

 いずれにしても通り雨だろうと思いながらも、STUMPJUMPERには泥除けがないので、雨が止んでも道が濡れている以上は雨具は必要だな…とバッグからレインジャケットを取り出して着こむ。 すぐにまた再スタート。しかし、走り出して10分もしない内に雨は止み、しかも日まで射してきた。うがぁ! 勘弁してくれよ! はた、と気づくと道がすっかり乾いている…というより、雨が降った気配がない。あの雨は本当に局地的だったようだ。ということは、実にタイミングの悪い時間に出たんだなぁ…。

 再びレインジャケットをしまい込んで、銚子へ向かって走り始める。すると後ろから「こんちわーす」という声がかかる。振り返るまもなく、自転車が私を抜いていく。よく見るとなんと3日目に出会った若者2人だった。彼らはハイペースでこちらとの距離をどんどん開けてゆく。くそう、こっちも膝が痛くなければ…なんて負けん気を出すも、全く追いつくことができない。数分後にはもう見えなくなってしまった。

とうとう来たぞ! 犬吠埼!

 とうとう銚子だ。ところが飯岡から銚子へと続く山道はとても意地が悪く、細かいアップダウンがひっきりなしに続く。膝から先がズルッと抜けてしまいそうな感覚に襲われながらようやく犬吠埼灯台へ到着。やったー! とうとうここまで来たぞ!

犬吠埼の水平線。これを見るために頑張ってきたような気がする。

 この水平線を見るために頑張ってきたような気がする。

犬吠埼灯台

 犬吠埼灯台。

犬吠埼のパノラマ(合成)

 パノラマ(合成)。

 今日はめちゃめちゃ風が強く、写真も思うように撮れない。さて、これからどうしたものか。いろいろ考えを巡らせてみた。まずはこの足。少なくとも休養には2日は欲しい。ということは、明日には家につかなきゃならない。しかも明日は雨だ。今日は可能な限り距離を進めておくべきだろう。地図をみる。確実に宿泊可能な地域を探す。どこかの駅周辺か、それとも……。成田か! そうだ、成田なら空港があるからホテルもある。そうだ、最後の贅沢って事で成田のホテルへ泊まろう!

 休憩もそこそこに、すぐに犬吠埼を発つ。再び銚子〜飯岡の山を越える。泣きそうに痛むのを堪え、やっと平地に入った。入ったはいいが、ここから気の遠くなるような直線が続く。先が見えない。地図で見る限りは果てしないわけでもないのだが、とにかく10km進むのに1時間もかかる今のペースでは、気力を維持するだけで精一杯だ。

ホテルホテル! 旭市、八日市場市へ入る。ここからルートを296号線に逸れ、多古町に向かう。成田まではもう少しだ。時間は午後6時。 空港の真横を抜ける。けたたましいジェットエンジンの音が体に響く。相変わらずこのエンジンはやかましい。付近は相変わらず物々しい警戒が続いている。

 やっとホテルが見えてきた。とにかく目に付いた最初のホテルに入る。Holiday inn 東武成田。シングル一泊11,000円だ。思っていたよりも安い。夕食が無い(朝食はある)分、こんなところかな…。早速シャワーを浴び、自販機で買ったビールを煽る。くーっ! うまい! もう一日の楽しみはこれしかなくなっていることに気づく。

 思えばこういうホテルに一人で泊まるのは初めてだ。結構いいもんだなぁ。今後、月に一回くらいはどこぞのホテルに意味もなく泊まる…なんてのも面白いかもしれない。

 カーテンを開け、一人夜景を楽しむ。…でも、あんまり夜景が見えないな。一応最上階なんだけど、窓の外は民家も少ないようで夜景らしい夜景は無し…。いいけど。とりあえず今日一日の日記をつけ、午後10時就寝。

走行 104.1km
平均 不明(やっぱり13km/hくらいかな)


1998年05月03日(Sun) edit

[ツーレポ] 千葉県一周ツーリング with SPECIALIZED STUMPJUMPER FS

5日目 雨 雨と風と膝とお尻

 翌朝、8時起床。どうせ今日一日だけだし、せっかくのホテルなのでチェックアウトぎりぎりまで居ることにする。9時過ぎに朝食。バイキング形式なのでお約束通り食いまくる。おなかをパンパンに膨らませて部屋に戻る。 TVをみながらのんびり荷物をまとめる。窓の外はまだ雨は降っていないが、風がやたらと強い。今日は雨よりも風との戦いになりそうだ…。

 チェックアウトを済ませる。まだ雨は降っていないので、レインジャケットは着ずに出る。すると予想通りというか、お約束通りというか、15分ほど過ぎるとぱらぱらと降り始めてきた。すぐにレインジャケットに身を包み、万全の体制で雨の中を走り出す。成田、富里町、酒々井町から佐倉、四街道市と、雨、風、そして膝、お尻の痛みと戦いながら進む。特に佐倉市付近の長くなだらかに続くアップダウンは腹立たしいほどにきつく辛かった。長い上りはペダルを回すこともできずに押しに入り、下りはなだらかすぎてペダルを止めていても進んでくれない。かといってペダルが軽いかといわれるとそうでもない。チクショウ、チクショウを繰り返す。1kmでも進むのが長い。そんななか、千葉市へ入ったところで道に迷ってしまった。これは本当にきつかったが、右往左往しながらやっと14号、16号へ入ることができた。

いよいよ帰還!

 ここまで来てしまえば、後は目をつぶっていても大丈夫。とにかく距離を消化するため、やや重めのギアを選んでぐいぐいと踏む。不思議と膝は痛まない。速度を上げられるのは今の内だ。船橋を超えてしまえば、後は15km弱。このペースならあと1時間というところか。すでに限界に達しているお尻は、片尻ずつずらしてサドルに乗せることでなんとか持たした。 そしてようやく午後5時半、帰宅。今夜は落ち着いて眠れそうだ。

走行 74.2km
平均 13.2km/h

全走行距離 476.4km

終わって…

 出発する前は本当に気楽な気持ちでいた。「1日100km走っていりゃいいんだろ?」と、その他の要素を全く考えていなかったのだ。おかげで旅そのものは思った以上にきついものとなってしまった。しかし、家に着いてから千葉県の地図をみていると「これを自転車で回ってきたのかぁ」と感慨深いモノを感じた。しかしやり遂げたことに対する満足感はあまりないのだ。それは自分の計画の甘さと、体力の弱さがあったからだろう。

 今回の旅はあくまでも予行演習だ。おかげで勉強になった。次はこの経験を生かして、もっと楽しめる旅にしたいと思う。

 しばらくツーリングにはまってしまいそうだ。さて、次はどこへ行こうか…。

旅のTips

  • 自転車旅行において、サドルは命と悟った。柔らかければいいというわけではなく、自分に合っているかどうかが問題だ。しかし、それを知るにはやはり長い距離を走らないとならないわけで、この辺は選択に悩むところだろう。
  • 今回のようにあちこちにコンビニが点在しているようなルートを使うのなら、荷物はぎりぎりまで切りつめるべきだ。必要なモノは必要になってから買えばいい。今回は最後まで使わない荷物がいくつもあった。一つでも少なければそれだけ走りも軽くなる。
  • ハンドルはドロップハンドルが理想。MTBの一文字ハンドルならばエンドバーは必須。ステムは、遠距離だから「短く、高く」がいいかというとそうでもないようだ。ハンドルが高くなるとどうしても腰が下がってお尻に体重がかかってしまう。適度な位置関係がいちばんいいということか。これも何度も長距離を走って見つけるしかないだろう。
  • 何があるのかわからないのが旅。自転車トラブルだって予測できない。持っていけるのは最低限のモノだけ。ということで、いざというときのために、行く先の自転車店をチェックしていくのもいいだろう。
  • 普段空荷の状態で走っているのと、荷物満載の状態では、ペダルにかかる重さも違う。今回はそれを考えずに普段と同じペースで走ってしまった。こういうときのペースは確実に落としていかなければならないようだ。また、初日だから距離を稼ごうと躍起になってしまったのだが、逆に初日だからこそ、様子見のつもりで距離は短めにしておいた方がいいのかもしれないと思った。

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STRiDA LT (Primo Comet 16inch 1.35 HE 37-305) : 未計測

Raleigh RSW Special (Primo comet 20inch 1.35 HE 37-406) : 1450mm

BROMPTON S2L (SCHWALBE KOJAK 16inch 1 1/4 WO 32-349) : 1280mm

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